東洋英和女学院大学では、一人ひとりのニーズに合わせて、あらゆる角度から就職活動をサポートする体制が整っています。就職決定率98.6%(2024年3月卒業生)という高さを実現する360°支援について、キャリア関連授業の担当教員、各サポートセンターの職員、そして内定者と卒業生に話を聞きました。
様々な授業で就活をサポート
東洋英和女学院大学では、1年次から授業やプログラムで人生を見据えたサポートを行っています。全学共通科目として、社会人に必要なスキルを身につける「アカデミック科目群」、女性の視点に基づくライフデザイン力を身につける「ライフデザイン科目群」など、就職活動に活かせる授業も充実。国際社会学部教授・高橋基治先生に、3年生から受講できる「キャリアデザインA」の授業内容についてお聞きしました。
キャリアセンター長
就職活動にフォーカスした授業
「キャリアデザインA」は、新卒採用の人事を経験している外部講師と私の共同授業です。就職活動にフォーカスして、知識や意識、スキルといった実践力を身につけるだけでなく、働くことの意味などについても深く考えます。多くの企業は面接の前にSPIで選抜するので、SPIの能力検査で落ちてしまうと面接にたどり着けません。学習サポートセンターの指導があれば短期間で効率よく対策ができるので、そこにつなげるきっかけとなるように、私の授業でも冒頭にSPIの練習問題を実施しています。
自分を知るためのペアワーク
自己分析を踏まえて自己PR・ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などの作成ができるように、キャリアに関するテーマについて学生同士がペアになって話し合う時間も設けています。自分では気づいていなかった長所を指摘してもらうことで、欠点だと思っていたことが他の人にはない強みだと知ることができたという学生もいました。就職に向けて強化した方がよい部分への気づきが得られるなど、自分にはない考え方に触れるよい機会となっているようです。近年は、希望していた企業に就職できても、すぐに辞めてしまうミスマッチが増えていることが問題となっています。企業の知名度やイメージだけで選ぶことが、ミスマッチが起きやすい原因の1つです。自分に合った企業にたどり着くためには、まず自分を知ることが大切なので、そういった意味でも学生同士のペアワークは重要な役割を果たしていると思います。
良好な人間関係を作るための英語力
全15回の授業では、中高で習った基本を応用しながら、外国人への接客などで仕事として英語を使う場面で知っておきたいことを解説する回も用意しています。例えば、丁寧度の調整です。断定だときつい印象を与えてしまうので、助動詞willを入れて時制を飛ばすことで柔らかい感じを出すことができる例などを紹介します。多くの企業では入社後に、実際の仕事をしながら学んでいく内容ですが、この授業ではなぜそうなるか理由も含めて丁寧に教えているので、学生たちの理解度も高いです。
高校生へのメッセージ
今の時代、多くの企業は、面接でその人の持ち味ややってきたことを見て判断します。働き始めたら、「○○大学出身だから」ではなく、「どんな働きをしているか」で評価されるのです。ですから、受験する大学を選ぶときも、自分が4年間通うことを考えて、自分のスタイルに合った環境かどうかが大切だと思います。本学は、緑に囲まれた美しいキャンパスが魅力です。アメリカ人やカナダ人を案内すると、母国の素敵なリベラルアーツカレッジに似ているとよく言われます。小規模なので、教員との距離も近いです。日々の授業で、教員が学生一人ひとりと会話をしていると話すと、他大学の友だちに羨ましがられると語る学生も少なくありません。学生数の多い総合大学と本学のような小規模な大学にはそれぞれによさがあるので、オープンキャンパスなどで実際に雰囲気を感じて、自分に合う大学を選んでほしいです。
一人ひとりに届く360°支援! ”全教員が相談窓口”
本学には、就活の相談ができる窓口がたくさんあります。3つのサポートセンターはもちろん、ゼミの担当教員をはじめ、授業を受けている教員にも気軽に相談することができる環境です。就活中は不安や焦りで、心が折れそうになることもあるでしょう。そのような時も、相談できる場がたくさんあるので安心してください。個々の進捗や悩みに応じた個別対応ができるのも、小規模大学の魅力です。
1年次から4年次まで、受講するゼミの担当教員がアドバイザーとなって、学生の相談に応じる体制(アドバイザ-制)や、社会人に必要なスキルを身につける「アカデミック科目群」については、こちらの記事も参考にしてください!
3つのセンターが連携サポート
東洋英和女学院大学では、キャリアセンター、学習サポートセンター、教職・実習センターという3つのサポートセンターが連携して、一人ひとりに寄り添ったサポートを行っています。
キャリアセンター
3年次と4年次に全員面談を実施
3年生には、インターンシップに向けた企業選びや参加するためのエントリーシートの書き方、面接の練習などをサポートします。4年生になると本番に向けた企業選び等、同様のサポートを行います。個々の活動状況を把握して必要なサポートができるように、3年生の10月に実施しているのが全員面談です。まだセンターを使ったことのない学生に来てもらうきっかけ作りでもあり、この面談を機に、定期的に相談に来る学生が増えます。面談に来ていない学生がいたら、ゼミの担当教員を通して来るように促すなど、教員と連携したサポートを行っているのも本学の特色です。4年次にも全員面談を行って進捗状況を確認し、就活中はオンラインも含めて週2~3回、センターでのサポートを受ける学生もいます。
スタッフ全員がキャリアコンサルタント
当センターのスタッフは全員、キャリアコンサルタントの国家資格を持っています。まだ何をやりたいか決まっていない学生には、自己分析をしながらどのような仕事が向いているか、どのような仕事に興味があるかを考えていくスキルを身につけています。自己分析の方法はいくつかあり、例えば、幼少期まで遡り、長く続いた習い事があればどうして続いたのか、友だちとの関係ではリーダー的存在だったのか、サポート役だったのかなどを分析して、職業と結び付けていくやり方です。学生一人ひとりのことをよく理解し、各企業が求める人物像や社風などと照らし合わせてマッチングを行うことが、ミスマッチを減らすことにもつながっていきます。
優良企業と出会える学内企業説明会
知らない企業にエントリーすることはできないので、有名・大手企業だけでなく、中小の優良企業なども紹介するようにしています。消費者と直接接点がないBtoB企業などは、学内の説明会で初めて知ってその企業に就職したという学生も多いです。卒業生が活躍している中小企業とも、よく連絡を取っています。そのような企業の学内説明会や相談会が実現できるのも、卒業生の活躍やサポートがあるからです。卒業生が選考過程や面接内容などを企業別にまとめた「採用試験報告書」を参考にする学生も多く、4~5年分はWebデータ化しています。
学習サポートセンター
1年生から利用するきっかけ作り
本学では、入学時に全員が学力診断テストを受けます。その結果をもとに全員に面談を行い、国語なら敬語や文章読解など、どのカテゴリーが得意か、あるいは苦手なのかを自覚する機会を用意しています。面談の際には、将来どんな職業に就きたいかなどもヒアリングして、そのためには「敬語を頑張ろう」とか「TOEIC®の勉強を始めよう」など、今の課題に対する学習サポートセンターの利用方法を知ってもらいます。当センターが力を入れているのは、自習習慣を付けるためのサポートです。具体的には、自習スペースとスタッフによる面談、そしてスタディコンサルタントによる個別指導(数学・英語・日本語表現)によるサポートを提供しています。1年生から利用すれば、採用試験では避けて通れないSPIなども、4年生になってから慌てないようにサポートしていきます。
スタディコンサルタントによる個別指導
キャリアセンターの模擬面接を受けて、敬語ができていないことに気づいて駆け込む学生もいます。早くから学習サポートセンターを利用していれば、日本語表現のコンサルタントによる指導で、新聞コラムを要約するテクニックや文章の要点をつかむコツを学ぶ中で、会話をしながら自然に敬語を使えるようになる学生も多いです。インターンシップのエントリーシートや英語でエントリーシートを書くサポートなども行っています。留学のためのTOEFL®や就職のためのTOEIC®、秘書検定の敬語なども、英語や日本語表現ブースで個別指導が受けられます。数学ブースでは、SPIの対策を受ける学生が多いです。明るくて素直な学生が多く、面接では高評価の英和生ですが、SPIを通らないと面接に進むことができません。1年生から利用してもらえるように、当センターでも様々なきっかけ作りを行っています。
一人ひとりに届く360°支援! ”入学前から「つなげる」サポート”
年内の総合型選抜、学校推薦型選抜で合格した新入生向けに、入学前教育を行っています。2024年度は、内定が決まった4年生から、どのような学生生活を送ったか、就職活動の体験談などを聞く機会も設けました。年内入試で合格すれば、入学前に教職員や在校生と交流できるので、友だち作りが苦手な人でも安心して大学生活をスタートできます。また4月には、新入生が同級生や上級生、教員と交流し、有意義な大学生活を送るための1DAYオリエンテーションを開催。4年間の大学生活が充実したものになることが就活力にもつながるので、様々な角度でサポートしています。
教職・実習センター
経験豊富な講師が細やかにサポート
教職・実習センターは、幼稚園教諭や保育士資格の取得を目指す保育子ども学科の学生のほか、中高の教員免許取得や公認心理師を目指す学生など、すべての実習をサポートしています。教育現場で豊かな経験を持つ講師が常駐しており、実習に関する疑問や質問などいつでも相談できる体制を整えています。実習期間中もすべての実習先を巡回し学生をサポート。また、実習施設ごとに先輩が体験した実習内容や後輩へのメッセージなどが綴られた専用ファイルがあり、自由に閲覧することができます。実習に対する不安な気持ちを軽減し、実りある体験になるようにサポートすることが私たちの役割です。
自分の進路を明確にするための実習
人間科学科、国際社会学科、国際コミュニケーション学科では、希望すれば中高の教員免許を取得することができます。実習に行く前には「自分にできるかな」と不安に思うこともあるようですが、実習後は自信を付けて帰ってくる学生が多いです。毎年、教員として就職する学生以外にも、一般企業に就職する学生もおり、卒業後すぐでなくても、後のキャリアで資格を生かすこともできます。本学の中高教職課程は、希望制で少人数のため、学生一人ひとりのニーズに合わせたサポートをしています。
一人ひとりに届く360°支援! ”可能性を狭めないサポート”
公認心理師資格カリキュラムは、大学院進学を前提として人数制限を設ける大学が多いですが、本学では選抜試験はなく原則希望者全員がチャレンジすることが可能です。毎週水曜日は大学院生の指導にあたっている講師がセンターに常駐し、心理実習をサポートします。また、本学大学院への内部推薦制度など多様な入試制度を設けており、大学から大学院まで連携したサポートが可能です。
内定者の就活体験談 Vol.1
人間科学部人間科学科 4年生
Oさん
キャリアセンターのサポートで就活の第1歩も安心!
内定者の就活体験談 Vol.2
国際社会学部コミュニケーション学科 4年生
Nさん
キャリアセンターを活用して楽しく就活!
企業と就活生をつなぐ卒業生
東洋英和女学院大学では、OG座談会や学内OG訪問などの直接的なサポートだけでなく、卒業生が残した資料や卒業生が活躍することで得られる英和生への高評価など、様々な角度から卒業生によるサポートがあることも就活の大きな力となっています。
卒業生の就活体験談 Vol.1
人間科学部人間科学科 2020年度卒
上原千奈さん
「一緒に働きたい!」と思える同期とやりたい仕事ができる就活術
卒業生の就活体験談 Vol.2
国際社会学部国際社会学科 2022年度卒
内野愛美さん
コロナ禍の就活でも諦めずにホテル業界への就職を実現!
好循環につながるEIWAの360°支援!
東洋英和女学院大学のキャリアセンターは、多くの優良企業と信頼関係を築いています。各企業の社風や求める人物像をしっかりと把握し、学生たちの個性やスキルなども理解した上でサポートしているのでミスマッチも防げるのです。学生はキャリアセンターが紹介する企業だからこそ、今まで知らなかった企業であっても安心して採用試験に臨むことができます。さらに、キャリアセンターのサポートを受けて就職した卒業生たちが企業から高評価を得ていることが、後輩たちの採用へとつながっていくのです。
入学前の高校生も、オープンキャンパスでOGから業界の話を聞く機会があります。2024年7月28日(日)は、『航空業界OG座談会』を開催! 2024年11月2日(土)・3日(日・祝)10:00~15:00は、『かえで祭』同時開催!
東洋英和女学院大学オープンキャンパスでは、学生スタッフや教職員による個別相談を実施。入試についてはもちろん、入学後の学びや学生生活について気軽に相談できます。各回限りのスペシャルプログラムとして2024年7月28日(日)に開催される航空業界OG座談会は、CAやグランドスタッフの仕事内容、航空業界をめざすためのアドバイスなどを直接聞けるチャンスです! 8月以降のオープンキャンパスでは、面接対策やスカラシップ入試対策プログラムを開催します。