共立女子大学のゼミ

英国離脱でEUは崩壊に向かう?【国際学部 八十田博人ゼミ|共立女子大学】

「EUは崩壊しないでしょう。独仏2カ国がしっかりしていれば大丈夫です」と語る八十田教授。人類史上初めての壮大な実験とも言えるEUを研究する国際政治学者だ。近年は、NHK BSなどの出演も多い。

「EUは、EU法という山の上に築かれた城。欧州の絆は想像以上に強固なものがあるのです」。そんな八十田が主催する「国際政治・比較政治ゼミ」では、その名称にとらわれず「政策」を軸に幅広いテーマを扱う。「子ども食堂をご存知ですか? ゼミ生に研究してほしいテーマの一つなんです」。子どもやその親に、無料または安価に栄養のある食事を提供する子ども食堂。2010年頃から全国各地で取り組まれるようになった。その真意はどこにあるのだろうか。

「EUもそうですが、人と人との絆、多様な人々が暮らすコミュニティーのあり方について考えて欲しいのです。ゼミで研究するテーマは、例えば、キャッシュレス化による社会の利便性向上と個人情報管理の危険性、外国でテロリストになり死刑宣告を受けた自国民の帰国の是非など、いずれも様々な意見があり、単純な正解はないものばかり。背景に子どもの貧困問題がある子ども食堂もそんなテーマの一つなのです」。

八十田は学生に対して「どんな問題でも政策を切り口に見るといい」とも言う。身近な問題から世界の問題まで。八十田ゼミで鍛えられるのは、凄まじいスピードで変わっていく世界の諸問題に主体的に、そして理性的に向き合う力なのだろう。

2016年 憲法改正国民投票を取材(イタリア・フィレンツェにて)

基本情報

大学名 共立女子大学
学部名 国際学部
学科名 国際学科
教員名 八十田 博人
フリガナ ヤソダ ヒロヒト
URL https://kyonet.kyoritsu-wu.ac.jp/KgResult/japanese/researchersHtml/T70444502/T70444502_Researcher.html

研究情報

主催ゼミ 国際政治・比較政治
研究キーワード 欧近現代史、比較政治、国際関係史、対外政策論、国際統合論
最近の研究・論文
  • 地中海移民・難民対策をめぐるイタリア・EU間の論争
  • イタリアの憲法改正国民投票 -制度改革とポピュリスト的気運-
  • 反ファシスト政治犯収容所におけるエルネスト・ロッシの知的抵抗 -「ヴェントテーネ宣言」執筆過程の理解のために-
実績等