大学受験の基礎知識

大学受験【宿・ホテル選び】のポイント! 場所・設備・サービスをチェック!

遠方の大学を受験する受験生は、試験前夜、会場近くに宿泊することも多いでしょう。宿・ホテル選びは合否にも影響を与える重要な要素となるかもしれません。受験生の宿・ホテル選びのポイントとともに、前日の過ごし方などを紹介します。

宿・ホテル選びが、試験当日に影響

試験前夜に泊まる宿やホテルの条件としては、言うまでもなく試験会場への「アクセスしやすさ」が重要なポイントになります。緊張を解きほぐすリラックスできる環境や、受験前に軽く参考書を確認できる環境などもあれば安心です。条件が悪いと、場合によっては当日の試験に影響が及ぶかもしれません。

まずは、受験を前提にした宿・ホテル選びのポイントを見ていきましょう。

最重要ポイントは距離。試験会場に行きやすい場所が一番

もっとも重要なのがホテルの場所です。試験会場から遠くないホテルから探すようにしましょう。移動時間が少ない分、睡眠やリラックスする時間に活用できますし、遅刻をして試験が受けられないといったトラブルを避けることができます。

特に、雪や大雨、突風などの天候悪化、都市圏の朝に多い電車の遅延、道路の交通渋滞などが起こると、会場へたどり着くまでにより多くの時間を要します。そういう事態が発生した場合を考慮して、徒歩圏内にあるホテルだと一層安心です。タクシーの利用については、試験会場近くの渋滞を防止するため、利用を避けるよう呼び掛けている大学もあるため注意してください。

また複数の大学を受験する場合には、交通アクセスのいいターミナル駅の近くを狙うのもひとつの手でしょう。同じ部屋に連泊すれば、着替えなど受験に不要な荷物をそのまま預けておくことができます。

ホテル近隣の騒音にも注意

試験前夜はゆっくり頭と体を休めたいもの。しかし、交通の便の良い駅の近くによくあるのが繁華街。ホテルの周辺が夜遅い時間まで騒がしく、よく眠れなかったなんてこともありうる話です。
それを避けるために、ホテル予約サイトの口コミ情報や地図サイトも確認しておくといいでしょう。

また、コロナ禍ではあまりないとは思いますが、ホテル内で「宴会」が開かれることもあります。宴会場に近い部屋だと、飲んで騒ぐ声やカラオケの歌などが響いてくるかもしれません。
宿泊予約の際に、「受験生なので静かな部屋をお願いしたい」と伝えておくといいでしょう。ただ、受験シーズンであれば、他に受験生が宿泊していることも十分考えられますので、必ずしも優遇してもらえるとは限りません。

念のために耳栓やノイズキャンセリングイヤホンなどのアイテムを用意しておくのもひとつの手です。ただ目覚ましを聞き逃すといったトラブルには気をつけましょう。

ホテルの設備や備品、サービスもチェック

ホテルの部屋が、落ち着いて勉強できる環境であるかも見逃せないポイントです。設備や備品、サービスも見ておきましょう。

勉強できる環境はあるか

基本的に宿やホテルは、家族がゆっくり旅行を楽しんだり、ビジネスマンが出張の際に利用したりするもの。そのため、「受験前夜に勉強する」目的には適さないホテルもあります。例えば、

  • デスクが狭く、参考書やノートを広げるスペースがない。あるいはそもそもデスクがない
  • デスクや部屋の照明が暗くて、勉強に適さない

  • イスが小さすぎて、長時間座ると腰が痛くなる

予約する際には、ホテルのWebサイトなどで部屋の写真などを確認して、デスクやイスについてチェック。また予約時に受験生であることを伝え、照明が暗い場合は電気スタンド、デスクが小さい場合はデスクの貸し出しを依頼できないかホテルに相談してみましょう。

Wi-Fiの有無をチェックしておこう

部屋でWi-Fi(無線LAN)を利用できるかを確認しておきましょう。Wi-Fiが使えると調べ物をするときに、パケット量を気にせずにインターネットでいろいろ確認できます。

例えば、試験当日の天気は前夜のうちに、交通状況については当日の朝に調べておきましょう。また電源切れなど起こさないよう、スマホの充電器も忘れず用意しておきましょう。

朝ごはんを確実に取れるよう朝食サービスと時間も確認

糖分は脳が思考する上で必須の栄養素といわれています。しっかり朝食を取れば、気持ちも落ち着き、それまで蓄積した実力を出すことができます。

ホテルには、「食事なし」「朝食付き」「朝食と夕食付き」など、いろいろなプランがありますが、朝食がセットになっていると、朝ごはんの心配をしなくて済みます。

なお、朝食の時間はホテルによって決まっていますので、試験の時間に影響しないように、朝食サービスの時間帯を事前に確認しておくと安心です。

新型コロナや風邪、インフルエンザ対策も

また設備という点では体調管理も欠かせません。特に寒い時期は風邪やインフルエンザにかかりやすい季節。また、新型コロナウイルス感染症対策も必要です。

基本的に、受験生ができる対策としては、「徹底した消毒」と「乾燥対策」になります。手で何かに触れたら、まずはアルコール消毒か手洗いをすること。アルコール消毒液が用意されているホテルも多いと思われますが、携帯用のアルコール消毒液も用意しておきましょう。

そして、乾燥していると感染しやすくなるので、加湿器があれば使って適度な湿度を保ちます。加湿器が備えられていなければ、バスタオルなどを濡(ぬ)らして部屋に干しておくだけでも湿度を上げることができます。また、ホテルに相談すると加湿器を貸してもらえる場合があります。

旅行会社の受験生向けホテル予約サイトを活用

旅行会社各社が受験生向けの特集ページを用意しています。「大学周辺のホテル」を検索できる機能などもありますので、受験生向けのホテルを探しやすくなっています。

・近畿日本ツーリスト(受験生の宿)

https://www.knt.co.jp/yado/sp/jukensei/


・JTB(受験生の宿) 

https://dom.jtb.co.jp/yado/theme/juken/


・日本旅行(受験生の宿)

https://www.nta.co.jp/yado/juken/


・じゃらんnet(受験生の宿)

https://www.jalan.net/theme/juken/

試験前日の試験対策

試験の前日にもやるべき受験対策はあります。

試験会場までのルートを必ず確認

初めて訪れる受験会場であれば、試験前日に道順を下見しておきましょう。大事なのは、当日迷わずに会場に着けること。徒歩で会場に向かう場合は、実際に通ってみて確認しましょう。電車を使う場合は、駅までの道、電車のホーム、乗り換えなどを実際に通って確認しておきましょう。

道順を案内する便利なアプリもありますが、通れない道が案内されるといったトラブルもありえます。実際通ってみれば、どのくらい時間がかかるかも分かるので、当日朝、気持ちに余裕をもってホテルを出発し、試験会場に向かうことができます。

試験当日の天気や交通の乱れに注意

天候が荒れたり、電車が止まるなどの事態が起これば、試験会場への行き方を変更する必要も生じます。

ちなみに、電車など公共交通機関が止まって遅刻するような場合は、別室で試験を受けるなどの救済措置が取れられることもありますが、自家用車やタクシーで渋滞に巻き込まれて遅刻した場合は考慮されず、試験が受けられない場合もあります。当日は早めに起きて、インターネットなどで天気や交通状況を確認します。

近年、公共交通機関の遅延証明書はインターネットで取得できるケースもあります。覚えておくと良いでしょう。

寝る前に持ち物の確認を

受験票や筆記用具、新型コロナウイルス感染症対策としてのマスクなど、試験会場に持っていくものは前日のうちにカバンに入れておきましょう。事前にチェックリストを作成し、一つずつ確認しておくと安心です。

ゆっくり休んで、万全の態勢で翌日の試験に備えよう

前夜遅くまで勉強すると、寝不足で実力が出せないことにもなりかねません。前日は直前の勉強よりも、持ち物などの準備をして、試験当日に備えましょう。

当日の寝坊、遅刻は厳禁ですから、目覚まし時計(スマートフォンのタイマー機能でもOK)は必須です。ホテルには、モーニングコールサービスやタイマーなどのサービスが用意されているので、不安であれば利用しましょう。

条件の良い宿・ホテルは早めの予約を

特に受験シーズンは、大学に近いなど条件が良いホテルは、早めに予約で埋まってしまいます。受験日程が決まったら早めに予約しておきましょう。

短期賃貸マンションという選択肢も

もしホテルが予約できなかったとき、あるいは同じ地域で複数の大学を連続して受験するため長期間の滞在になる場合は、短期賃貸マンションも検討してみましょう。
短期賃貸マンションとは、1週間といった期間で借りるもので、家具や自炊の設備が用意されています。ホテルと違って、朝食などのサービスはありませんが、長期間安く宿泊できるという点が魅力です。