共立女子大学のゼミ

内外、双方向からの視点で日本の歴史を捉える!【国際学部 上田美和ゼミ|共立女子大学】

「私の教育上のキーワードは“国際学部ならではの日本史(近現代史)”です。具体的には、『内側からの目と外側からの目の両方を意識する』ということです。同じ歴史的な出来事でも、内外で理解が異なることはむしろ自然で、そこを考察するところに歴史の面白さがあるのです。学生たちには、日本列島を南北逆に描いた地図(画像参照)を見せたりしています。地図の天地を入れ替えるだけで、こんなにも見え方が変わってくるのです」

1年の基礎ゼミでは、共立女子大学がある「神保町のいま・むかしマップを作る」ことをテーマにグループワークを実施。「明治時代から戦前の神保町は、中国人留学生が集まる街で、その名残りで今も中華料理店が多く残っています。当時の留学生について書かれた本なども参考にしながら、神保町の街を取材し、グルメ、歴史(史跡)、書店、学生街というテーマごとに4つの班に分かれてマップを作り、プレゼンテーションを行いました」

3年の専門ゼミでは、テキストとして過去の新聞や雑誌などの一次史料や、戦前の日本で暮らしていた外国人のエッセイなどを扱っている。「研究者が解説した歴史の本は、基本的な知識として必要ですが、歴史へのアプローチとして、まず一次史料を読み解くことを大事にしています」

「資料を分析し、洞察する力、また多方面から物事を捉える力は、社会に出た後、必ず活かせます。国際学部の学生は、海外の人と関わる仕事に就くことも少なくありません。互いの理解を深めるためにも、歴史的な知識をもち、相手側の視点にも立てる姿勢を身につけてほしいと願っています」

見慣れた日本列島も南北が逆の地図で見ると・・・

基本情報

大学名 共立女子大学
学部名 国際学部
学科名 国際学科
教員名 上田 美和
フリガナ ウエダ ミワ
URL https://kyonet.kyoritsu-wu.ac.jp/KgResult/japanese/researchersHtml/T01919003/T01919003_Researcher.html

研究情報

主催ゼミ 日本近現代史
研究キーワード 政治史・思想史・自由主義・リベラリズム・石橋湛山・『東洋経済新報』・国際関係史・対外認識・日英比較思想史・イギリス近代社会思想史
最近の研究・論文
  • 『石橋湛山論』(吉川弘文館、2012年)
  • 『自由主義は戦争を止められるのか』(吉川弘文館、2016年)
  • 『近代日本の対外認識 Ⅰ・Ⅱ』(共著、彩流社、2015・2017年)
  • 『触発する歴史学』(共著、日本経済評論社、2017年) など
実績等