専門は15、16世紀のイタリアのルネサンス美術。画家のピエロ・デッラ・フランチェスカの研究を続けている。「彼は数学者としても活躍した人物で、遠近法などを絵画に取り入れ、レオナルド・ダ・ヴィンチにも影響を与えたといわれています」
美術だけでなく、音楽や科学、宗教などが大きく発展したルネサンス。その時代は中世から近代への転換期でもあり、そこが興味深いと池上教授は言う。「社会と芸術は密接に関係しています。過去の時代の移り変わりを見ていけば、今の自分の立ち位置が見えてくる。現代はこれからどこへ向かっていくのか、予見することもできるかもしれません。美術史の学びは、広く深いところが面白いですね」
美術の歴史は古く、1万5千年前の新石器時代に制作されたものは、壁画や岩絵などとして残されている。「ラスコーの壁画には動物が多く描かれていますが、当時の人たちは動物を生存に関わる恵みとして、祈りにも似た精神的なものとして捉えていたと考えられています。美術は人間の根源に関わるものであるから、太古から存在していました。今日、私たちが美術作品を制作しているのも、元をたどれば同じだと言えます」
「芸術を学ぶことは、人間の本質を探ることです。そのためにはまず、知識をしっかり身につけることが重要。そして、学びから感じたことを自分の中に落とし込んで考えてみる。そうやって身につけた力は、社会に出た時も必ず役に立つことでしょう」
基本情報
大学名 | 共立女子大学 |
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学部名 | 文芸学部 |
学科名 | 芸術領域美術史専修 |
教員名 | 池上 公平 |
フリガナ | イケガミ コウヘイ |
URL | – |
研究情報
主催ゼミ | 西洋美術史 |
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研究キーワード | イタリア、ルネサンス、絵画、ピエロ・デッラ・フランチェスカ |
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